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3.10 10 万人のことば
ダンス|鈴木一琥 音声構成|カワチキララ

2012年 3月9日(金)
3月10日(土
3月11日(日
19:00
15:00
19:00
14:00
 

入場:前売 3,000円 当日 3,200円(1ドリンク付) 
定員 各回30名/要予約


1945年3月10日未明、東京を襲った空襲によって、下町地区は炎上、壊滅した。
10万人以上と言われる一晩の空襲での死者の多くは老人、女性、こども。
戦闘員とはおよそかけはなれた人々だった。

 

2005年に初演された本作品は、毎年存命の空襲体験者にインタビューを重ねつつ、常に作品をゼロから再構成・再構築し、上演を重ねて来た。
体験者の証言の中に、想像を絶するありとあらゆる死の描写と、生への渇望と、なにより現代の私たちにも共通するのどかな日常があるということにいつも驚かされた。

昨年の公演翌日、2011年3月11日の午後、東北地方を中心とする巨大地震が発生。大津波が人を動物を街を呑み込み、さらには原発の事故を引き起こした。
人々がそこで営んでいた日常と、住む土地を奪われた状態は今も続く。

もし、10万人のうちの一人でも、ことばあるいはからだで何かを伝えることができるとすれば、今の私たちに何を伝えるだろう?
そして、もう自分はこの世にはいないかもしれない67年後の未来の人類に私たちが何かを伝えられるとしたら、何を伝えよう?

2012年、過去の出来事である空襲から、未来を想起する。
ダンスとは、未来のカラダに出会うことである。

text by:鈴木一琥

企画制作/主催:鈴木一琥、カワチキララ 制作/共催:ギャラリー・エフ
照明:テトラロジックスタジオ 音響操作:加藤淳一 衣装:最強
写真:ダイトウノウケン
協力:東京大空襲・戦災資料センター
証言:田口智子、藤井正昭、長瀬静子、高橋千恵子、辻博也、進藤貞子、橋本代志子、二瓶治代、亀谷敏子、葉山美佐子、小野芳子(インタビュー順、敬称略)

チラシ画像 >>

3月11日(日)14:00スタート
『3.10 10万人のことば』制作チームは、2012年の3月11日 14時46分を土蔵の中で迎えます。
3.10 と 3.11、戦争と自然災害という違いはあれど、大勢の命が失われた忘れ得ぬ日に、追悼のダンス作品を上演します。関東大震災、東京大空襲、東日本大震災を耐えた土蔵に「あの日」への想いとともにお集りください。入場無料、参加自由です。

 

鈴木一琥(すずきいっこ ダンサー):
1972年、東京生まれ。立命館大学在学中の演劇活動から、卒業後はダンス表現に向かう。日本の伝統芸能・神楽を学び、舞踊の根源を探求している。これまでに伝統・現代を問わずアジア・ヨーロッパ・オセアニア各地で公演やワークショップを行う。昨年9月には東京都立第五福竜丸展示館で初のダンス公演となった「龍の声〜Voices of Dragon」を発表。最新作に今年1月KENにて発表した「Earth Dimension土の面〜つちのおもて〜」がある。

カワチキララ(アーティスト):
1971年、千葉生まれ。94年、米・メリーランド美術学院油絵科卒業。2003年、9.11と反戦をテーマとした「Crane Project 〜つるがおるもの〜」にて「第5回ロレアル色と科学の芸術賞」大賞を最年少で受賞。国立科学博物館で講義を行うなど、科学と美術の融合、歴史・反戦・進化などをキーワードに映像を使うインスタレーションからドローイングまで、多岐にわたるアート作品を制作している。

ギャラリー・エフ:
江戸時代末の慶応4年(1868)に建てられた浅草・雷門の土蔵を再生し、1997年にアートスペースとしてオープン。関東大震災、東京大空襲、そして戦後の都市再開発を耐え抜いた建物を保存・活用しながら、国内外のアーティストの展覧会や演奏会などを開催している。1998年有形登録文化財登録。

 

 

1945年3月19日、東京大空襲から1週間後の浅草。松屋デパートの屋上から撮影された焼け野原の風景。 隅田川に架かる手前が吾妻橋、奥が駒形橋、江戸通りをはさんで中央、円で囲んである建物がギャラリー・エフの土蔵。
『東京空襲を記録する会』より寄贈

同じ位置より2006年に撮影

過去の公演より
2011.3.10
2010.3.10
2009.3.10
2008.3.10
2007.3.10
2006.3.10
2005.3.10