2006

1.10:00 - 2.5
張少俊 (中国)× Thomas Bohle(オーストリア)
粉色閨房/Pink
陶器×墨絵

後援オーストリア大使館/文化フォーラム


photo: Gerhard Klocker

「ところでエロスってなに?」
ギャラリーエフでは長い間、考えるともなくぼやっと考えてきた。
あらゆる創造行為の原点となる感情、衝動。
二人の作家がそれを「エロス」というキーワードで呼び、
ヒントを与えてくれた。
新年にエロス。希望や命が生まれる新年だからこそエロス。
新しい年の始まりに「エロス」をきちっと考えてみる。

 


 

「エロスは、創造のベッドへと私を誘う、数少ない友人」それが張少俊の口癖。
中国人画家、張少俊は「乾ききらないもの」の中に「エロス」を見る。彼の作品の多くが墨で描かれるのも、墨が再生を果たせるからだ。
 「乾ききらないものは、何度も再生し、命を与え続ける。それは人間の生への執着を容易に想像させる。ボーレ作品の表面をしたたる釉薬は『乾ききらないもの』を私に意識させ、創造行為への尽きせぬ衝動を強く告白してくる」

 「初めて土に触れたときの、エロティックな感覚。あの衝撃的感覚が私を陶芸の虜にした」
 オーストリア人陶芸家トーマス・ボーレは、張少俊の作品にもまた、官能に身を委ねる自由な精神を見る。
 「彼の作品は、魂の自由さと深い哲学を語りかけてくる。女性のやわらかさ、しなやかさから、ほとばしる男性的な力強さへと自在に行き来する筆のリズム。目隠しをしても操れるほどの、素材と自分の肉体との甘美な一体感はまた、私自身の創作への根源的なエネルギーに共通している」

 お互いの作品に官能の美を認める二人の作家が、自身のエロティシズムを抽出し作品を創作、「交感」する。
 紙と筆の交合が文化を生みだすと語る張少俊と、土に隷属するプロセスは途切れることのない官能と語るトーマス・ボーレ。タイトルの「粉色」とはほお紅の桃色、「閨房」とは性の営みのための部屋を意味する。会場は浅草に江戸時代から立つ土蔵を再生したアートスペース。時の重みをたたえた静謐な空間が、新たな文化の桃色を身ごもる。

 

 

展示風景 上)1階 下)2階


 

コラボレート作品出展
ゲルハルト・クロッカー
(Gerhard Klocker/写真家/オーストリア)

オーストリアきっての鬼才フォトグラファーが
トーマス・ボーレとコラボレート。
ボーレの内面に潜むエロスをさらけ出す。

www.gerhardklocker.com

2001年 ギャラリー・エフでの個展  "9cuts"
2005年 地下鉄広告事件

 

音楽(ギャラリー1階)
Diet.Mar

 


 

年越し&オープニング・イベント
1月1日(日)0:00(12月31日 24:00)
入場1,000円(予約不要)

陰陽の茶会
毎年恒例の年越しの中国茶会で、
陰と陽のエネルギーを体に取り入れる。

笙演奏会
演奏田島和枝
新春の調べ(双調調子)に加え、
古来より男女の交わりの際に奏すと言われる曲『扶南』を演奏。

 


 

新年イベント
1月2日(月)18:00
入場無料

張少俊による書き初め(ライブ・ペインティング)

 

張少俊/ちょう しょうしゅん/Zhang Shaojun/画家/中国】

1958年上海に生まれる。1988年渡日、1995年多摩美術大学大学院修了。以降、多数のグループ展、出版の企画に参加。退廃的な美しさを放つ深遠な墨絵の世界は、深い哲学観と独特の美学観に満ちている。画家としてだけでなく、デザイン、食、風水など、様々な場面でのイメージ・ディレクションを行い、日本と中国を行き来しながら創作活動を展開している。

2000年 ギャラリー・エフでの個展 "後花園物語"
2004年 ギャラリー・エフでの個展 "関係學"
"関係學"  詳細

 

【トーマス・ボーレ/Thomas Bohle/陶芸家/オーストリア】

1958年オーストリア西端のフォアアールベルク州(Vorarlberg)ドルンビルン(Dornbirn)に生まれる。1987年から様々な工房で経験を積む。1991年には自身のアトリエ兼ギャラリーを開き、ヨーロッパ各地で展覧会開催、フェアなどに出展。独創性の高いフォルム、豊かな質感と洗練された色彩の表現は、工芸の枠にとどまらずアート作品としての高い評価を得ている。2004年、アジアで初となる個展を東京と上海にて開催し、その技術と表現力の高さは陶芸の母国においても「西洋から来た新しい侘び寂び」と賞賛され、2年連続で上海芸術博覧会に招待出展している。
www.thomasbohle.com

2004年 ギャラリー・エフでの個展 "雅士"
2004年 上海半島芸術センターでの個展 "丹雅"

 


photo: Frigesch Lampelmayer

トーマス・ボーレ インタビュー

 



 

ライブイベント
2.23/ 25
友吉鶴心
花一看

薩摩琵琶

第4章「その時歴史が動いた」
第4話『那須与一』
演奏曲目『那須誉一抄』作詞田中濤外 作曲鶴田錦史


『那須与一扇の的図』高松市歴史資料館所蔵
狩野休圓 江戸時代中期

花一看アーカイヴ
薩摩琵琶奏者 友吉鶴心

 



 

ライブイベント
3.10
舞踊鈴木一琥 音声構成カワチキララ
3.10 10万人のことば

19:00開演/追加公演21:30開演


photo: Daito Noken

1945年3月10日未明。東東京を襲った空襲によって、下町地区は炎上。壊滅した。
10万人以上と言われる一晩の空襲での死者の多くは老人、女性、こども。
戦闘員とはおよそかけはなれた人々だった。

奇跡的に焼け残った建築物のひとつがここ、浅草・ギャラリーエフである。
その後、東京の空から降るものは雨だけになった。
しかし、世界のあちこちで人々の頭上に爆弾は降り続けている。
東京大空襲は、日本人が世界に発信すべき何かを、
世界の人々と共有すべき何かを、私たちに教えてくれる。


3月6日朝日新聞朝刊社会面掲載
3月8日東京新聞下町地域ページ掲載

1945年3月19日、東京大空襲から1週間後の浅草。松屋デパートの屋上から撮影された焼け野原の風景。 隅田川に架かる手前が吾妻橋、奥が駒形橋、江戸通りをはさんで中央、円で囲んである建物がギャラリー・エフの土蔵。
『東京空襲を記録する会』より提供

2006年撮影

鈴木一琥プロフィール
カワチキララプロフィール

関連リンク
2003年3月〜4月にかけて読売新聞に連載された「近代建築の灯」
東京新聞掲載記事

 

「インタビューで分かったのは、亡くなった人と生き残った人の違いがないこと。『死ななかったのは偶然だった』と皆話す。だから聞き取った言葉は、死んだ十万人の気持ちだと感じる」------カワチキララ

「空襲で亡くなった命があって今の自分がいる関係を表現するんです。六十年前の空襲が私たちに無関係ではないことを伝えていきたい。僕にとってできることは踊ること」------鈴木一琥

昨年のパフォーマンスの直前に行われた、東京新聞(2005年3月9日)のインタビューより


 1945年3月10日午前0時8分、アメリカ軍は、東京の台東、隅田、江東の地域を中心に低空飛行による爆撃を開始しました。投下された爆弾は約100万発、爆弾の総量は2000トン。「東京大空襲」と呼ばれるこの大規模な爆撃によって、東東京は焦土と化し、10万人にも及ぶ人々が死亡しました。

 舞踊家、鈴木一琥とアーティストのカワチキララは数年前より、この惨事を自らの表現によって伝えるための共同プロジェクトを模索してきました。ふたりはともに1970年代前半に生まれた戦争体験のない世代です。カワチキララは空襲の体験者たちにインタビューを重ね、鈴木一琥は舞踊による表現の可能性を探ってきました。

 そして、東京大空襲から60年の歳月が流れた昨年の3月10日、浅草の地で空襲を生き延びた土蔵を再生したアートスペース、ギャラリー・エフで「3.10 10万人のことば」が上演されました。カワチキララが編集した体験者たちの声のなかで、鈴木一琥が肉体表現の限りを尽くして舞うというライブパフォーマンスは、大きな反響を呼び、世代や国籍を超えた数多くの観客たちが60年前の「時」を追体験しました。

 今年もまた3月10日がめぐってきます。鈴木一琥とカワチキララ、そしてギャラリー・エフは、「3.10 10万人のことば」をふたたび上演することを決定しました。「60年という節目の年だけで区切れるものではない。今の自分たちが『東京大空襲』について感じることを表現し、人々に伝えたい」という想いのもと、2006年のプロジェクトはスタート。カワチキララはさらなるインタビューによって音声を再編集し、鈴木一琥は新たなる気持で舞踊を構成します。また、震災直後に撮影された惨状の写真と現在の浅草の風景を比較する映像作品の制作など新しい企画も進行中です。

 2006年3月10日、61年前の一夜を追体験する「3.10 10万人のことば」が上演されます。

 

昨年のアンケートより

蔵での舞踊という難しい舞台への挑戦に拍手。おそらく60周年をすぎれば暫くはメディアも大空襲を取り上げる機会を失っていくでしょう。毎年、このイベントを繰り返し、少しずつでも「ふつう」の人達が知る機会を設けてもらえれば、と思いました。

これから、「3.10」を忘れません。今日の声と、今日の肉体も忘れません。素晴らしい時間をありがとうございました。

自分の両親、祖父母も当時の空襲を体験しており、話は多少聞いていたが、再度改めてその親を持つ自分もより感じて伝えていく必要があると認識しました。感謝いたします。

実際の体験者の語りがまず深く心に響きました。一琥さんの迫力あるパフォーマンス、そして同世代の体験者の祈り、とてもすばらしかったです。

  



 

ライブイベント
サム・ベネット&ネッド・ローゼンバーグ
アコースティック・ライブ
3.12
19:00開演

パーカッション:Samm Bennett
サックス: Ned Rothenberg


flyer by polarity design

毎回、何が飛び出すか予測できないサム・ベネットの音とリズムの冒険。パーカッショニストでありながら、ドラムや打楽器に加えて様々な玩具やガジェットを取り出してきて、常に変容し、驚きに満ちたパフォーマンスを展開。音楽の枠を崩し、まさに「音」を「楽」しむところに戻してくれる。

サクソフォン、クラリネット、尺八から引き出される豊かな音色と奥深い倍音。ネッド・ローゼンバーグのサウンドの不思議な力は、ジャズやアバンギャルド、西洋と東洋といった領域を軽々と超えて、そのプライマルで高尚な音は私たちの耳にピュアな意味での「音楽」を届け続ける。

今回はとてもレアなコンサートを浅草のギャラリー・エフで開催します。完全アコースティック(拡声なし)のライヴで、定員30名という非常に親密な空間でこの2人のアーティストのソロとデュオ演奏を身体で感じていただくことができます。江戸時代に土蔵として建てられた美しいスペースと、音の質感と手触りを大切にする2人が織り出す絶妙な相互作用。この貴重な音と場のコラボレーションをどうぞお見逃しなく。

Ned Rothenberg

 



 

3.24 - 4.17
山田秀寿
breath
ドローイング/スケッチ

 

 1991年からアーティストとしての活動をスタートした山田秀寿は、オゾン・コミュニティなどで定期的に個展を開催した後、99年、イギリスに渡りました。イギリスでは、ロンドンのイーストエンドを拠点に創作活動を展開。独特なタッチで描き出す人物ポートレートに抽象的なデザインを大胆に重ね合わせていくその感性はロンドンでも高く評価され、数々の個展を開催しました。
 とりわけ、ファッション業界からの注目度は高く、コシノミチコ、ラファエル・ロペス、フロストフレンチ、ヤヌークなど数多くのデザイナーやブランドからオファーを受け、イラストレーションを提供。アートやファッションなど先端の情報を発信する雑誌 "Dazed & Confused"でも注目すべきアーティストとして紹介され、ロンドンのクリエイターたちにその名を知られることとなりました。また、短編映画 "Perfect"(2003年公開)では、ヒロインのアーティストが描く作品としてイラストレーションが採用。これは "Dazed & Confused" 誌の共同創設者であり、世界的な写真家でもある監督のランキン氏から直接のオファーを受けて実現した企画です。

 3月24日からスタートする展覧会 "breath" は、山田秀寿が日本への帰国後、初めて開催する新作展です。個性的なポートレート作品によってロンドンのファッション・クリエイターたちに認められた彼が、次なるテーマとして選んだのは「東京の風景」。自らの故郷でもある東京をスケッチによって描き続ける行為は、山田秀寿に新しい視点をもたらしました。
 「ロンドンで描いてきたポートレートは、いわば心の中で作り込んだイメージの世界。今回は、外界との接触を試み、よりシンプルに風景を描き出す『スケッチ』という手法にこだわった。ある意味では、東京の今をとらえたドキュメンタリーと言えるかもしない」
 展覧会のタイトル "breath" が示す通り、それぞれのモチーフは日々の生活で呼吸をするように、当たり前に接している風景や身の回りの品ばかりです。しかし、彼はそのささやかな存在を愛おしむかのように柔らかく描いていきます。
 彼は、こういったプロセスから生まれたドローイングを、透明のフィルムに転写し、絵の裏側から彩色していきます。これは、ラインの躍動感を強調する表現を求めてロンドン時代に彼が考案した手法です。今回の展覧会では、これらの作品を、1200mm幅の透明フィルムにコラージュしていきながら、約30点の大型作品を制作し、ドローイング・コラージュによる空間展示を構成します。
 会場は江戸時代末期に建てられた土蔵。130年以上にわたる時間が育んだ重厚な建築物の中に、東京の「現在」を描いたスケッチが織りなすイメージの世界を創出します。  


photo: Kohshu Sakai

山田秀寿(やまだ・ひでとし)プロフィール

 1970年、東京に生まれる。'91年よりアーティストとしての発表活動を開始。以来、オゾン・コミュニティなどで定期的に個展を開催。1999年4月〜2003年9月、イギリス・ロンドン在住。イーストエンドを拠点に創作活動を展開する。ギャラリーだけでなく、カフェ、バー、ヘアサロンなどの空間で個展・グループ展を開催。
 ファッションブランドとのコラボレーションも多く、2001年にはSAZABYの2001年春夏カタログでイラストレーションを担当。2003年 "i-D" 誌にてコシノミチコが主宰するYEN JEANSの広告用ビジュアルを提供するとともに、ストリート向けブランド "100" 限定トレーナーのテキスタイル・イラストを担当。2003年のロンドン・ファッション・ウィークにおいては、ラファエル・ロペスの2004年秋冬コレクション・ファッションショーのインビテーションのビジュアルを担当。その他、フロストフレンチ(UK)、ヤヌーク(USA)といったブランドにイラストレーションを提供する。
 2003年にはロンドンのカルチャー雑誌 "Dazed & Confused" の創刊100号記念号で、注目すべきアーティストとして紹介。同雑誌の共同創設者であり、世界的な写真家でもあるランキン氏の目に留まり、同氏が監督を務めた短編映画 "Perfect" に協力。劇中、アーティストの役柄であるヒロインが描くイラストレーションを提供した。
 現在、東京を拠点に制作活動を展開中。

 

 

 

主なファッション・ワークス

2001
SAZABY Inc. / 2001春夏カタログでイラストレーションを担当(日本)

2003
Michiko Koshino / Yen Jeans / 雑誌 "i-D"(2003年10月号)の広告にイラストレーションを提供(イギリス)
Michiko Koshino / 100 / 2004年春 /トレーナーのテキスタイル・プリントにイラストレーションを提供(イギリス、日本)
ロンドン・ファッション・ウィーク2003(イギリス) において、"Rafael Lopez" の 2004年秋冬コレクションのインビテーションを "Dazed&Confused" 誌アートディレクター、Piter Stitsonとともに担当

2004
SAZABY Inc. / X'masショップ装飾イラスト(日本)
ロンドン・ファッション・ウィーク2004(イギリス)において、"Frost French" / 2005年秋冬コレクションのテキスタイル・プリントにイラストレーションを提供
Yanuk Blue Concept Inc. / 2005年春夏コレクションのテキスタイル・プリントにイラストレーションを提供(アメリカ/ロサンゼルス)

 

)雑誌 "i-D" (2003年10月号)コシノミチコの Yen Jeans の広告ビジュアルを担当
中)コシノミチコの "100" の限定トレーナーにイラストレーションを提供(2004年春モデル)
下)ラファエル・ロペスの2004年秋冬コレクション・ファッションショーの招待状でビジュアルを担当

 

 

『breath』のために誕生した、山田秀寿とネオアジアンブランド『ROUROU』のコラボレーションTシャツを会場限定販売。
ROUROUのデザイナー早園マキさんがデザインしたTシャツに、山田秀寿がROUROUのコンセプト・モチーフでもある蓮の花を描き下ろしました。
(Tシャツは完売しました)

ROUROUについて
ROUROUへリンク

山田秀寿の作品を中国の伝統工芸の技術によって切り紙にした作品を限定販売。手漉きで草花の色だけで染めた繊細な紙に、山田秀寿の絵のタッチが軽快に表現された、こちらもユニークなコラボレーション作品です。アクリルの額に入れると、照明によって様々な影の表情も楽しめます。

1枚 15,000円(アクリル額込み)
カラー:白、黒、赤、橙、緑
(白、赤、橙は売り切れました)

 

作家紹介ページ1
ロンドンのアート・エージェンシー Inside Arts
作家紹介ページ2
ロンドンのウェブマガジン

東京美術通信にて展覧会の様子がレポートされました
写真家坂井公秋さんによる作家と作品紹介

情報掲載誌
イラストレーション/装苑/エスクワイア/モノマガジン/CLUB JUICE/東京新聞/毎日新聞

 



 

ライブイベント
4.20/ 22
友吉鶴心
花一看

薩摩琵琶

第4章「その時歴史が動いた」
第5話『川中島の戦
演奏曲目『川中島』作詞吉水経和 編曲鶴田錦史


歌川国芳『川中島合戦』大判三枚続 安政二年(1855)九月 上州屋金蔵
提供:NPO長野浮世絵研究会

花一看アーカイヴ
薩摩琵琶奏者 友吉鶴心

 



4.28 - 6.4
ギャラリー・エフ9周年企画展
トシ・オオタ+及川キーダ
LE PITTORESQUE AU JAPON with STORE HOUSE 2006
ル・ピトレスク・オ・ジャポン with ストアハウス
photograph + drawing

協賛:株式会社ピクトリコ、株式会社 エフエイト

* レビューを掲載していただいてます *
東京発「デザイン&ものづくり」マガジン PingMag
東京美術通信
ピクトリコ

 



パフォーマンス・イベント 
5月13日(土)19:00

ライブ・ペインティング:及川キーダ

木遣:木遣愛好会象聲會

photo: Toshi. OTA

江戸浅草木遣
木遣(きやり)とは、昔は日本中どこでも唄われていた労働唄のことです。伐採した木材や重い石材などを運ぶとき、力を一致結集させるときの掛け声や気勢から発達し、その中に民謡を取り入れて音頭唄となりました。江戸時代、木遣りは江戸町火消しに任命された鳶職が専有、競って修練を積み重ねました。また、お座敷芸となり粋筋にも唄われるようになりました。祭礼の山車曳き、結婚式などでも唄われ、今日に至ります。音符も譜面もない木遣の唄の世界をどうぞお楽しみください!

 

 フォトグラファーのトシ・オオタと画家の及川キーダは、2002年より、コラボレート作品シリーズ ”LE PITTORESQUE AU JAPON”を制作、発表してきました。それぞれの分野で活躍する二人のアーティストは、互いの才能を発揮しながら、タイトルが示す「絵のように美しい日本(”LE PITTORESQUE AU JAPON”)」の世界を、写真とドローイングの融合によって表現しています。

 それらの作品は、桜、朝顔、菊、竹、波、茶、着物、舞踏. . . といった日本文化を象徴する伝統的なモチーフを題材にしながらも、起用するモデルやスタイリング、重ね合わせるドローイングなどで現代的な要素を織り交ぜることにより、きわめて斬新な「日本の美」の概念を提示します。コンピューターによって構成されたグラフィックは、従来のインクジェット紙だけではなく、メッシュ素材や和紙、版画紙、フィルムといった質感を重視した素材にも描画され、表現としての新しい方向性を目指した独特な世界観を創り上げていきます。

  今回の展覧会で二人が選んだ会場は、江戸時代末期に建てられた土蔵を再生したアートスペース「ギャラリー・エフ」。日本の伝統的な建築技術によって生まれた重厚な空間に、華やかな”LE PITTORESQUE AU JAPON”の世界が広がります。

  会期中は、初の共演となる江戸木遣とのライヴ・ペインティングが開催されるとともに、中国の伝統的な切り紙の技法を取り入れた展覧会限定の作品も販売しています(限定20枚:10,000円/額なし)。

 

LE PITTORESQUE AU JAPON

トシ・オオタ プロフィール
及川キーダ プロフィール
コラボレーション歴
トシ・オオタ+及川キーダ


photo: Toshi. OTA

情報掲載誌
BOAO/FRAU/読売新聞

 



 

ライブイベント
6.8
木津茂理ソロライブ
ゆらりうたの森
民謡

 2005年12月、木津茂理はエフの音楽会月間『月夜の森4』で初のソロライブを開催しました。民謡歌手の両親のもとに生まれ、一度は外の音楽を求めたものの、自らの魂から発する唄・民謡の魅力を再認識し、この道を進むことを決意。たった一人で挑んだ初の海外公演、様々な可能性を試した多彩なコラボレーションを経て現在に至るまで。その民謡人生の折々の記憶にまつわる唄を、アルバムをめくるように思いつくままぽつぽつと語り、空間に身をゆだねて唄いました。おばあちゃんの背中で聞いた子守唄、物心ついて初めて覚えた唄、旅先で魅了された民謡。ゆらりゆらりと行き来する等身大の語りと唄が、民謡に初めて触れる観客にも深く心にしみわたり、若い世代からも「日本人の遺伝子を感じた」「日本人でよかった」という感想が多く聞かれたライブでした。

 半年を経て、唄の世界を深める新たな決意とともに、木津茂理が同じ空間でソロライブ「ゆらりうたの森」を行います。都会のビルの谷間にあって時間が止まったような異空間の中で、しっくいの壁と木が放つまろやかな響きにあたたかく包まれる夜。ぬくもりのある女性の唄を中心に、さらなる民謡のルーツを掘り下げます。

 

木津茂理 プロフィール
木津茂理サイト

 



6.16 - 7.17
菊池 学
錆着尺
テキスタイル (錆染)

 

 ISSEY MIYAKE MENのテキスタイル・デザイナーとして活躍する菊池学は、常に新しい素材を追求してきました。そのプロセスのなかで、彼はまったく新しいテキスタイルの表現を可能にした「錆染(さびぞめ)」を独自開発しました。これは、金属の錆による染色技法です。
  菊池学はこれまで、錆染によるさまざまな表現を実現してきました。初めての発表は2000年。空間演出家である毛利臣男氏からの依頼を受け、同氏が主宰する空間展『モーリの色彩空間Part 4 “SABI”』(スパイラルガーデン/東京・青山)に9m×15mの巨大な錆染によるテキスタイル作品「世紀をしきるさび色の布」を出品しました。以来、年1回のペースで錆染作品による展覧会を開催。2005年にはアートディレクターの浅葉克己氏がデザインした「トンパ文字」を錆染によって作品化、個展「[lab](実験空間展)」(AKI-EX/東京)を開催しました。

 6月16日から始まる展覧会『錆着尺』において、菊池学は錆染の新しい展開をみせます。彼が今回の展覧会のために選んだテーマは「雅体」と「着物」です。絹朱子や紬といった素材に、古代中国の宮廷文字「雅体」を錆染し、着物を作るための布地である「着尺」として仕上げました。
  「着尺というアイテムをあえて選んだ。それは、日本が世界に誇る直線の服。平面ゆえ絵画を表現するにもっともふさわしかったから。自然現象である錆を受け入れた雅体はより躍動感あふれるラインを飾る」(菊池学)

 大気によって生じる金属の酸化皮膜が人間には予想できない柄を描き出す錆染。自然の力に最終的な絵柄の決定を委ねる錆染が、古代中国の美学の極みをかたちにした雅体に新たな命を与え、着物という日本の伝統が育んだ美の世界に広がります。
  会場は江戸時代末期に建立された土蔵を活用したアートスペース「ギャラリー・エフ」。140年近い時間が培った重厚な空間に、錆着尺を縫製した着物5点を展示します。

菊池学(きくち・まなぶ)プロフィール

東京美術通信にレビューを掲載していただいています
日本繊維新聞編集部ブログにレビューを掲載していただいています

情報掲載誌
和楽/装苑/Japan Times/毎日新聞/Pen/ash/ソトコト/日経新聞/朝日新聞マリオン/日本繊維新聞/染織α

 

錆染(さびぞめ)
菊池学が独自に開発した染色の技法(特許公開2002-069861)。金属の粉をシルクスクリーンにより転写し、酸化とともに布地に定着させていく。酸化という自然の力によって金属が発色し、布地を着色していく自然現象とそれにより生まれる表現は、常に作り手が想像できない意外性と美しさをもたらす。

雅体(みやびたい)

2000年以上前、秦の始皇帝が国家統一を行う前に中国の王朝に存在していた宮廷文字。それぞれの王朝の美学の極みが投入されたその造形は、機能より美しさを重視し、緻密さと優雅さに富んでいる。始皇帝によって滅ぼされたものの、近年、石盤や青銅器に彫られた文字が発見され始め、現在、文字研究家である王超鷹氏によって文字の復元と現代デザインへの応用の作業が進められている。

雅体について 字坊

 



 

ライブイベント
7.20/ 22
友吉鶴心
花一看

薩摩琵琶

第4章「その時歴史が動いた」
第6話『西郷隆盛
演奏曲目『城山』作勝海舟


キヨソネ筆西郷隆盛肖像画
鹿児島県歴史資料センター黎明館所蔵

花一看アーカイヴ
薩摩琵琶奏者 友吉鶴心

 



 

7.28 - 9.3
サウンド・アーティストYasuhiro Otani による24チャンネル・フルマルチサウンドシステムのサウンド・インスタレーション『Sound Spreading』と、様々なジャンルのアーティストによるライブ・パフォーマンス

関連ライブイベント
8月3日(木)19:30開演

四谷怪談
出演
神田陽子(講談)
Yasuhiro Otani(サウンド)

 神田陽子オフィシャルサイト

 


 

8月31日(木)19:30開演
出演
内橋和久(ミュージシャン)
Yasuhiro Otani(サウンド)

内橋和久 : ギタリスト、コンポーザー、アレンジャー。欧米で高い評価を得るインプロヴィゼーション・グループ【アルタード・ステイツ】のリーダー。“劇団・維新派”の音楽監督。UAのアルバム”BREATHE”ではすべての楽曲で作曲・編曲・プロデュースを担当した。

内橋和久オフィシャルサイト

 


 

9月2日(土)19:30開演
出演
田中悠美子(義太夫/三味線+唄)
Yasuhiro Otani(サウンド)

田中悠美子:現代を代表する女流義太夫・三味線奏者。伝統芸能のみならず、現代音楽、ジャズ、ニューミュージックシーンで幅広く活動。兵庫教育大学大学院芸術系助教授。1990年度芸術選奨文部大臣新人賞(音楽部門)受賞。1999年第68回日本音楽コンクール作曲部門演奏 委員会特別賞受賞

 田中悠美子オフィシャルサイト

 



 

9.14 - 24
レオナルド・ペレガッタ with ROUROU
地図にない道 〜Indefinite Path〜
写真

レオナルド・ペレガッタ プロフィール
ROUROUについて
ROUROUへリンク

 写真家、レオナルド・ペレガッタの新作『地図にない道〜Indefinite Path〜』は、ファッション・ブランド”ROUROU”(ロウロウ)との出会いによって生まれました。ROUROUは今秋からアーティストたちとのコラボレーション・プロジェクトを立ち上げることを企画。その第一弾として、日本在住のイタリア人写真家、レオナルド・ペレガッタの参加と写真集の出版が決まりました。

 幻想的なタッチでヨーロッパや日本の心象風景を撮影してきたペレガッタは、このコラボレーションを新しい作品づくりの機会としてとらえています。

「ROUROUとの出会い、そしてコラボレーションは、極めて感覚的なもの。互いの感性を自由に交わしながら創作することができた。ROUROUの世界観を意識的に映像化するのではなく、もっと精神的なコラボレーションを試みた」

『地図にない道〜Indefinite Path〜』のテーマは「旅」。ペレガッタは、現在の日本を旅し、実際に存在する風景を撮影してきました。しかし、その写真に描かれた場所や時間は、「地図にない道」というタイトルが示唆するように、きわめてあいまいなものです。現実の瞬間をとらえているはずの写真には、移りゆく風景や記憶が浮かび上がります。

「これらの写真が描き出す旅は、不確かで、無意識なもの。時間の感覚も目的地も定かではない。でも、幻想的に思えるこれらの写真は僕にとってはとてもリアルなものだ。不確実に変化していく風景こそが、人の心を表していると思うから」

「どこにあるかは分からない、けれど必ずある未知のアジアの国」をテーマに独創的な服づくりを続けるROUROU。ペレガッタは誰も見たことのないその国を漂う旅人であるかのような視点で写真集『地図にない道〜Indefinite Path〜』を完成させました。
目に見えるものと見えないものの境い目をほぐし、またつないでいるやわらかな光景。
蓮色の空が開く旅の始まりです。

 

 後援:イタリア文化会館

情報掲載誌
装苑/CUT/月刊ギャラリー/東京メトロニュース/読売新聞/日本カメラ

 



 

ライブイベント
10.5/ 7
友吉鶴心
花一看

薩摩琵琶

第4章「その時歴史が動いた」
第7話『白虎隊』
演奏曲目『白虎隊』


白虎隊討伐に用いられた御旗 淵川家所蔵

花一看アーカイヴ
薩摩琵琶奏者 友吉鶴心

 



 

9.29 - 10.22
秦世和
虚 空
錫器による空間展

 

 秦世和が制作する器はすべて、金属の「錫」を材料としています。

 大学時代に陶芸を専攻していた秦世和は、卒業後、進むべき道を模索しながら、さまざまな伝統工芸の制作現場を体験しました。そのなかで、とりわけ強く惹かれたのが「錫」という素材でした。
 伝統技術を継承する職人のもとで確かな技術を学びながらも、彼はあくまで錫を用いて自らの世界観を表現することにこだわってきました。その独創性の表れが「破錫」(やぶれすず)という表現です。繊細でいて、柔らかい錫の表面に、退廃的とも言える「割れ」や「ヒビ」を施す彼独自の技法によって、器は強烈な存在感を帯びます。
 秦世和は自らのことを工芸家と呼ぶことに違和感を覚えます。 なぜなら彼は、錫による器をそのものだけで捉えずに、器が存在する「空間」を強く意識しているからです。錫という素材を用いて非常に精緻な器を制作しながらも、一方で、同時に、その器が織りなす空間も創造しようとしているのです。
「私は日本人の美学である『もののあはれ』を表現しています。日本の伝統や美学、言葉などを踏まえ、古の流れを受け継ぎながら、自己の造形、空間を模索し、追求していきたい」
 今回の展覧会で秦世和は、江戸時代末建立の土蔵をアートスペースとして活用する「ギャラリー・エフ」を会場として選びました。江戸の職人たちが材料と技能を惜しみなく使い建てた建築物の中で、自らの美学を投入した錫の花器などによって静寂な空間『虚空』を構成します。

掛花入『飛泉』

 

秦 世和 プロフィール

1971年生まれ。愛媛県出身。京都精華大学(陶芸専攻)卒業後、陶芸の修行をしているときに 錫器の魅力に惹かれ、京錫源・清課堂にて錫工芸を学ぶ。錫器特有の繊細で柔らかい、寂びた質感に興味を持ち、独自の錫器を追求しながら、造形と空間演出による個展活動を展開する。京都、石川、横浜、東京などで個展を開催。また、その器作品は京都の懐石料理店などでも使われている。

秦世和 リンク

 

掛花入『空蝉』
破皿『葉陰』

photo: Hideki Shiozawa

錫器
 錫器とその製造技術が日本に伝来したのは、飛鳥・奈良時代のこと。大陸からの仏教伝来とともに茶宝(茶壷)が入ってきたのが最初だと言われている。錫器は御神酒徳利など神仏器具を中心に造られ、江戸時代にはチロリ(お酒を燗する器)など一般的になった。錫師の多くは関西を中心に活躍してきたが、現在はその数も減り、錫だけを扱う職人はほとんどいない。

 


写真:塩澤秀樹

情報掲載誌
和楽/モノマガジン/Confort/memo

photo:Hideki Shiozawa

 



 

'06 LIVE MONTH 月夜の森5
12月2日(土)〜12月21日(木)


flyer design: polarity design

慶応四年、今から138年前の浅草に建てられた土の蔵で奏でられる音の宴。
『月夜の森』は、都会のビルの谷間にひっそりとたたずむ
異空間の中で行われるスペシャルライブです。
アコースティック演奏を中心に、様々な宴が開かれる月夜の森で
土と木と音のハーモニー、奏者の息づかいまでをお楽しみ下さい。

 

 2日(土)
シタール+タブラ
19:00

 

LINK: Aki Ueda
LINK: U-zhaan


photo: Seizo Terasaki

AKI UEDA(シタール)
初登場!

U-zhaan(タブラ)
初登場!

旋律とリズム、このうえなくシンプルなアンサンブルによって導かれる限りなく優雅な世界。静けさの中の躍動、伝統からあふれ出る自由な創造力。
インドで生まれた古典音楽の魅力をシタールとタブラのパフォーマンスで!

Aki Ueda プロフィール
U-zhaan プロフィール

3日(日)
民族音楽
14:00/18:00

 

LINK: 天鼓

LINK: 暁天
LINK: パーカッション花

天鼓(てんくう)
暁天+パーカッション花

世界各地の民俗楽器を自在に操りながらここち良い音を紡ぎだすユニット、天鼓。
カリンバ、二胡、マリンバといった楽器を自ら製作し、演奏する暁天。時に激しく、時に繊細に、ビートを奏でるPercussion花。音の国境にとらわれない独自の音世界は世代を問わず聴く者をやさしい気持ちにしてくれます。
2006年内、待望の「天鼓1st.CD」リリース予定。

天鼓 プロフィール

7日(木)
ジャズ
19:30
2,500円

※定員40名
バーとの行き来が可能です

 

LINK: 三木俊雄
LINK: 上村信

三木俊雄(サックス)
上村信(ベース)

日本のジャズシーンを代表するトッププレーヤーの2人が、テナーサックスとウッド ベースで語り合うアコースティックデュオ。蔵の中で響きあうジャズの息遣いをお楽しみ下さい。

三木俊雄/上村信 プロフィール

9日(土)
講談
19:00
2,500円

 

LINK: 神田陽子

神田陽子

「南部坂雪の別れ」ー女たちの忠臣蔵ー

元禄15年12月14日、討ち入りを決行
した男たちの陰で女たちもまた、人知れず、
涙を流した・・・。

神田陽子 プロフィール

10日(日)
エスラジ
タンプーラ
18:00
2,500円

 

LINK: 向後隆
LINK: 赤根彰子

ナーダ・ウパーサナー(音の瞑想)
向後隆(エスラジ)
赤根彰子(タンプーラ、お話)

インドでも珍しいベンガルの弓楽器・エスラジの響きをタンプーラの瞑想的なバックで奏でます。北インド古典音楽のRAGA(ラーガ)をベースにして、時間を超越した宇宙からの響き「Nada Upasana(ナーダ・ウパーサナ、音の瞑想)」を体験して下さい。

向後隆/赤根彰子 プロフィール

14日(木)
薩摩琵琶
19:30

 

LINK: 友吉鶴心
LINK: 花一看


photo: Gerhard Klocker

友吉鶴心

赤穂浪士討入りの夜に開催する恒例の『花一看』別会。義士たちにまつわる講話と演奏『雪晴れ』

友吉鶴心 プロフィール

16日(土)
パーカッション、ガジェット、うた
19:30

 

LINK: サム・ベネット

Samm Bennett サム・ベネット

毎回、何が飛び出すか予測できないサム・ベネットの音とリズムの冒険。パーカッショニストでありながら、ドラムや打楽器に加えて様々な玩具やガジェットを取り出してきて、常に変容し、驚きに満ちたパフォーマンスを展開。音楽の枠を崩し、まさに「音」を「楽」しむところに戻してくれる。
現在東京を中心に活動中のサム・ベネットは、過去20年間のキャリアで幅広い分野にわたり、様々なプロジェクトのための作曲を手がけてきている。サンプラーを使用する音楽家としては先駆的な存在であり、コンテンポラリーな作曲の世界では恐らく最も「洗練されたサンプリングの応用」を実現しているアーティストとされている。音にこだわり、音の面白さや今日性を追及し、その質感や色をフルに活かすためにアコースティックとエレクトロニックな要素の融合を自然にこなし、どちらにも傾倒しない彼の哲学は高く評価されてきている。
江戸時代の土蔵を再生したアートスペースと、音の質感と手触りを大切にするベネットとが織り出す絶妙な相互作用。貴重な音と場のコラボレーションをお見逃しなく。

サム・ベネット プロフィール

17日(日)
津軽三味線+民謡
18:00

 

LINK: つるとかめ
LINK: 木津茂理

つるとかめ
澤田勝秋(津軽三味線)初登場!
木津茂理(民謡)

日本が活力に溢れていた頃の、大らかで楽しげな民謡を、津軽三味線と太鼓の音と共にうたいます。

津軽三味線の第一人者澤田勝秋と、民謡界屈指の視野を持つ木津茂理の絶妙なコンビネーションで繰り広げる従来の民謡と一味も二味も違う民謡の世界。1999年7月14日に、サックス奏者、坂田明氏と共に行ったライブで産声を上げる。 その後、コンサート、ライブ活動等を経て、「弾きながらうたう。叩きながらうたう。」というデュオスタイルを確立していく。
現代風に固定された楽曲を、少し前に先人達が表現した自由に歌う精神を現代に復活させるというユニットコンセプトで固め、津軽や越後に留まらず全国の民謡も意外な流れや方法で紹介している。

 

つるとかめ プロフィール

21日(木)

19:30

 

LINK: 雲龍


photo: 橘 蓮二

雲龍

新月のつぎの日
蔵に響く風は、かすかな光のけはいに闇を知る。
静寂な森に、光のおとずれを感じてください。

07年4月公開予定の映画、『地球交響曲第六番』 〈虚空の音〉 篇に出演。

言葉する笛によせて 雲龍
人と会話をするように自然界のあらゆるものとお話ししたくて 気持ちの感じるままに 指の動くままに 音を出したいと思ったのが始まりです。
   時空間を越えて広がる世界を旅して いろいろなものをその場で感じ その気持ちを音で表します。
すると ひとり静かに座っていた時には聞こえなかった何かが 笛の音とともに 聞こえてくるのです。
その何かを感じたい そのために わたくしは笛を吹きつづけています。

雲龍 プロフィール