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友吉鶴心 薩摩琵琶『花一看』

第7章『古典を看(み)る』with 橋本治(作家)
第2回『城山』

2009年 9月12日(土)15:00/19:00
入場|3,500円(+1ドリンク500円) 定員|各回25名

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第1回の対談より、橋本語録


だから私は古典は行ったらいっぺんその場で寝るのがいいと思うんです。いっぺん寝て、異次元に行ってもらって。
寝てしまうと、睡眠学習でなんとなく体に入って来るから、覚めた時は少しは慣れていて。
どっか体の中に入っていて、それが反応してくれない限りダメですよね。


あるときに完成しちゃったものが古典だと思うんですよね。だから完成しちゃったあとは、崩れるだけ。


古典とは何かっていうのは、古典やってる人は考えなくていいんだと思うんです。


なんか体の中で、何かがはじけたような感じがしたの。
言ってみれば、今まで聞いててなんかわけわかんないでいたものが、溜まって来たのが、瞬間はじけたかな、っていう感じになって、身震いするぐらい、よくてね。


古典が遠くなっちゃったっていうのはね、悲しいってどういうことなのかが共有できなくなっちゃったからじゃないかなぁ。

六世紀半ば、仏教とともに海をわたり日本に伝来した琵琶。長い歴史のなかで琵琶は音色を変え、姿を変えながら日本人の心を奏でてきました。薩摩琵琶奏者・友吉鶴心が開く伝統と現代の融合の扉。
『花一看』第7章では、作家・橋本治氏を招き、演奏曲(約15分)と対談(約45分)をお届けします。
1994年、「不器用な男の美学」をテーマに『ヴェニスに死す』を共作した出会いから、「古典の新作」をコンセプトに『城壁のハムレット』『日本海海戦』など、十作品の琵琶音楽の作詞/作曲に取り組んできた二人。
第7章『古典を看(み)る』では、改めて薩摩琵琶の古典曲に焦点を当て、それぞれが解釈する「古典」を見つめます。
それは、現代における琵琶音楽の生き様を探求する旅でもあります。

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橋本治
1948年東京生まれ。イラストレーターより小説家に転身。小説・評論・戯曲・古典の現代語訳・エッセイ・芝居の演出等、あらゆるジャンルで精力的な活動を行う。『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作、『双調 平家物語』で第62回毎日出版文化賞を受けるなど受賞歴多数。

友吉鶴心
薩摩琵琶奏者。1965年浅草生まれ。幼い頃より様々な伝統芸能を学び、両祖父の偉業である薩摩琵琶の継承・発展を志し鶴田錦史に師事、祖父の名跡を世襲。伝わるものを正しく守り、新しいものを創り出す姿勢を志し、古典曲はもとより国内外で様々なジャンルとセッションを重ねる。近年の活躍としてNHK大河ドラマ『天地人』他、スペシャルドラマ『坂の上の雲』にて琵琶指導/出演、デーモン小暮閣下との共演による『琵琶絵巻』、作家橋本治との共作による「古典の新作」他多数。2009年9月、演奏曲3曲を収録した初のDVD発売が待たれる。
台東区<たいとう観光大使><アートアドバイザー>。日本大学芸術学部音楽科講師。

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友吉鶴心http://www.biwagaku.com