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8月8日(金)〜31日(日)
12:00-21:00(最終日は17:00まで)火曜休 入場無料
金 大偉
『天・地・人』
映像
協賛
金大偉が『天・地・人』について語るインタビュー映像『金大偉のアジア創作空間』 >>
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中国を自らのルーツとするアーティスト・金 大偉は、人間の精神世界や自然と共鳴する感覚を、音楽や映像、絵画、空間インスタレーションといった様々な手法で表現している。近年は、中国のタオイズム(道教)や龍神思想をテーマにした展覧会やコンサートを複数の会場をネットワークしながら開催。アジア思想の意味を芸術的なアプローチによって現代に応用してきた。
2003年、金 大偉は、中国・雲南省の少数民族・ナシ族の村を訪れ、海抜3000メートルの高地で自然とともに生きる人々が、感情を昇華するために歌う声を現地で録音する。人々の歌声とテクノやアンビエントといった西洋的な音楽を融合させ、異なる文化の出会いと調和を音楽 CD によって発表した。雲南省での体験は、金 大偉に人間の表現行為がその土地の風土と決して切り離せるものではないことを再確認させ、彼は自身の源流をたどり中国・東北部、かつての満洲地方を訪れた。
清王朝以前から続く伝統的な言語や文化がほとんど失われてしまっているこの地域で、かろうじてそれらを継承していたのは、目に見えない世界との媒介役を務めるシャーマンたちであった。彼らの奏でる満洲民族の音楽の概念は「老三点」と言われ、三回繰り返すリズムや音が基本となっていた。三という数字は、天と地、そして人を表しているという。自然界の力を体で感じ取りながら、音を奏で、言葉を紡ぐシャーマンたちとの交流を通じて、金 大偉はアートの可能性を再認識した。
8月8日から始まる金 大偉の展覧会『天・地・人』は、映像空間と音楽によって、天と地が織りなすエネルギーの循環を表現する。会場は、今夏で築140年を迎える土蔵。関東大震災、東京大空襲、バブル期の都市開発を紙一重でくぐりぬけ、数多くのアーティストたちの表現と観客たちを受け容れ続けているパワースポットである。2008年夏、静かに時を刻み続ける空間に、天と地が呼応する映像空間が現れる。
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